狭心症は発作的に胸が締め付けられるように痛くなります。表面の痛みではなく体の奥から感じる痛みで、人によっては左肩や歯の痛みのように感じる事もあります。多くは安静にしていると数分で痛みがおさまり、痛みには亜硝酸剤(ニトロ製剤)がよく効きます。一般的な狭心症は動脈硬化によって冠動脈(心臓に栄養を送る血管)が細くなって心臓の筋肉に十分な血が行き渡らなくなってしまった時に発症する労作性狭心症です。日常のシーンとしては、走ったり、お風呂に入ったり、トイレでいきんだり、感情的に興奮したりする時に起こりやすくなります。また、冠動脈の痙攣によっておこる狭心症は安静にしている時や夜寝ている時に発生したりします。冠動脈が完全に詰まってしまうと心筋梗塞になり、生命に関わる危険も高まるので注意が必要です。 治療は冠動脈を拡張させる薬や、細くなった血管をカテーテルで広げる手術などがあります。

胸の痛みなど発作がある場合は、悪化しないうちに早めに受診していただき、心電図検査や24時間心電図等を行うことをおすすめします。