インフルエンザは、インフルエンザウィルスが気道に感染するために起こる感染症です。急に39度前後の高熱が出て全身倦怠感や関節痛、のどの痛みなどの症状が出ます。一般の風邪よりは症状が強いですが普通の人は通常はゆっくり休養をとれば1週間程度で自然に治ります。しかし、子供や高齢者、基礎疾患があって免疫機能が低下している人などは重症化することがあります。幼児はまれに脳症を来たして重い後遺症が残ったり、免疫力の低下した人の場合はインフルエンザによるウィルス性肺炎で亡くなる方もいます。インフルエンザは治っても高齢者や呼吸器疾患を抱えた方の場合には、インフルエンザで体力が落ちて弱っているところに細菌感染がおこり二次感染による細菌性肺炎を引き起こす場合もあります。かつてインフルエンザウイルスがまだ発見されていない頃、インフルエンザ患者の痰からたくさん検出されたためインフルエンザの原因菌として名付けられたインフルエンザ菌が代表的です。近年タミフルをはじめとして飲み薬や吸入・注射等様々なタイプのインフルエンザウィルスの増殖を抑える薬が登場してきました。発症48時間以内に投与すれば症状を軽く抑えられるメリットはありますが、ウィルスを殺す作用はないので治すのはあくまで自分の免疫力です。インフルエンザは飛まつ(咳やくしゃみなどしぶき)により伝染し、その感染力は非常に強く、ワクチン接種や体調管理、手洗い・うがい等常日頃の予防が大切です。インフルエンザワクチンは摂取後2週間から1ヶ月程度で効果が現れ、効き目の持続は数ヶ月から半年程度といわれています。また、インフルエンザウィルスは変異が多く、毎年流行するウィルスのタイプが異なりますのでワクチンはその年の物を毎年受けることをお勧めします。当院では流行期前から予約により摂取を開始する予定ですが、詳細はお問い合わせください。