花粉症とは、スギ、ヒノキ、カモガヤ、オオアワガエリ、ブタクサ、シラカンバなど植物の花粉が原因で、くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみ等のアレルギー症状を起こす病気です。代表的なのは春先に飛散するスギ花粉によるアレルギーのスギ花粉症ですが、秋の草花でも同様の症状が出ることもあります。花粉症になると目のかゆみや鼻水、頭がボーっとする等の症状が出て、症状がひどい人は集中力が低下して日常生活に支障を来します。アレルギーを抑える薬を、症状の出る1カ月ぐらい前から服用し始めると症状を抑える効果が高いです。また、花粉の飛散する時期は、家に入る前に衣服に付いた花粉をよく落とす、布団を外に干さない等家の中になるべく花粉を持ち込まないようにするのも大切です。近年はスギ花粉エキスを少量ずつ舌の裏側に投与して馴らしていく舌下減感作療法が行われてきており、効果がある人が見られます。今まで罹ったことのない人でも、ある年急に発病して症状が出る事があります。花粉症かな?と思ったらまずは受診することをおすすめします。

花粉症の症状

・くしゃみ ・水っぽい鼻水 ・鼻づまり ・目や鼻、のどのかゆみ ・目の充血

・涙がでる ・目や鼻が腫れぼったい ・頭がぼーっとする

風邪との違い

・あまり高熱は出ず、あっても微熱程度 ・のどの痛みや関節痛はほとんどない

・鼻水は透明で粘り気はなく、水のように垂れてくる

・咳や痰はあまり出ないことが多い

舌下減感作療法

 舌下減感作療法(舌下免疫療法)はスギ花粉症の治療法のひとつですが、名称に舌下とあるように舌の裏からスギ花粉のエキスを投与して体に吸収させます。最初は極めて少ない量からはじめて少しずつ時間をかけて量を増やしていくことにより、徐々に体を慣らして症状を和らげていきます。この治療法は時間がかかりますが何年か続けることで治る人もいますし、完治しないまでも症状が軽くなり、アレルギー治療薬の服用も減らすことができます。ただし、全ての人に効果があるわけではありませんし、安全に行なうためにスギ花粉の飛散する時期には治療を開始できないなどいくつか条件があります。当院でも治療可能ですので御相談ください。